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アクティブラーニング講師藤井すぐるの「一度ぐしゃっと潰れたらいいんちゃう?」

教育コンサルタント藤井すぐるによるブログです。関西在住。

認知症事故訴訟、家族に賠償責任なし JR東海の逆転敗訴が確定 最高裁判決

認知症事故訴訟、家族に賠償責任なし JR東海の逆転敗訴が確定 最高裁判決
 
認知症事故賠償訴訟 JRが敗訴
 
ざっくり言うと
責任能力がない認知症の男性が、徘徊中に電車にはねられて亡くなった。
家族が鉄道会社に賠償責任があるかどうかが、最高裁で争われた。
最高裁で、高等裁判所の判決を破棄し、介護する家族に賠償責任はないと下した。

 

ということです。
 
 
これは当然といえば当然ですが、家族に賠償責任がないとするのであれば、責任はどこにあるのか、ということになります。
一般の方の感覚にあった判決に着地したという感じですね。
 
 
鉄道会社にしてみると、多大な損害を生んでしまったために、誰かにそれを補っていただきたい気持ちでしょう。
しかし、認知症の方の介護は本当に大変であり、事故で大切な活族を亡くなった上に、損害賠償まで負わされるのは、あまりにも酷ではないでしょうか。
 
 
 
列車での人身事故による賠償責任は支払い能力を考慮して60万円から100万円というケースもあれば、400万円から1000万円という話もあります。
鉄道会社も事故による遅延の影響で、利用者数が本当に多い駅であれば、一億円規模の損害が生じる場合だってあります。
今回は遺族に720万円の支払い請求を求めていました。
 
 
 
1億円の負債をした。なのでせめて、損害賠償で払える額であろう720万円は支払ってほしいと言いたい気持ちはわかります。
1審判決では、「目を離さず見守ることを怠った」とこの件の責任を妻、長男に定めた。
2審判決では、「長男は20年以上別居していたので、監督責任に該当しない」と、妻の責任のみに。
結果として3審で、妻の監督責任も破棄され鉄道会社側の逆転敗訴となりました。
しかし、仮に3審で逆転しなかったとしたら?
亡くなられた認知症の男性は当時91歳でした。おそらく妻も高齢の方だと思います。(年齢は載っていませんでした。)
妻も要介護1の認定はされていたので、老老介護の形の中で、磨耗しきっていたことでしょう。
その上、監督不足と言われ、さらに720万円の請求。
これは行き過ぎのように思います。
 
 
 
今回の認知症の方の事件や事故の責任は、監督責任のある家族なのでしょうか?
また、今回のケースのように、認知症の高齢者と離れて暮らしていて介護にあたる家族が監督責任にあたる可能性があるのであれば、安心して介護できない。24時間体制で目を配り続けなければならないということになります。
 
 
 
この責任のありかは強いて言えば、この社会全体ということにならないでしょうか。
認知症のケアは、家族だけでなく、社会全体で取り組んでいく必要があります。
このCMを初めて見た時「こんな社会にしていくのは難しいな」と思いましたが、このような社会や地域での取り組みが必要になります。
 

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2.5人に1人が65歳以上、4人に1人が75歳以上という未来を迎えるにあたって、認知症を含めた介護の必要性はもっと高まります。
しかし、現状3K(きつい・汚い・危険)と言われている介護職につきたいと考える人は少ないです。給料もそこまで上がることはないでしょう。
その中、社会全体としてどのように取り組んでいくべきなのか。
今後は自己責任ではなく、社会全体の責任だという方向性に定めた判決のように思えます。
 
では